「メルカリでスクレイピングするのは違法?」「メルカリでスクレイピングする際の注意点を知りたい!」このような疑問をお持ちではありませんか。フリマアプリとして人気のメルカリには、沢山の出品者があらゆる商品を出品しています。2025年時点で、メルカリは月間利用者数2,200万人以上、累計出品数40億点超という国内最大規模のフリマアプリです(出典:メルカリ公式ブログ)。
特に、「せどり」などのビジネスを行っている方にとって、売れ筋商品のリサーチや出品価格の最適化に向けてスクレイピングを活用したいとお考えの方も多いでしょう。
そこで本記事では、メルカリではスクレイピングが違法にならないか?という疑問にお答えするべく、メルカリの利用規約などを参考にしながら詳しく解説します。さらに、メルカリでスクレイピングを行う際の注意点や、誰でもかんたんにスクレイピングができる方法までご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
スクレイピングとは
スクレイピングは、インターネット上のウェブサイトから情報を自動的に収集する技術です。この技術を利用することで、ECサイト上の商品価格、ニュースサイトの記事、SNSの投稿など、様々なデータを効率的に集めることができます。
事前に設定されたロボットが必要な情報の抽出から整理・保存までを自動的に実施してくれるため、これまで人間が手作業で行っていたコピー&ペースト作業が不要です。スクレイピングを活用することで、大量のデータを短時間で収集できるため、市場調査や競合分析など各ビジネスシーンに役立ちます。
ただし、スクレイピングは万能なわけではありません。収集可能な情報はあくまでインターネット上に公開されているものに限られますし、収集したデータの活用は、私的な範囲内に留める必要があります。
スクレイピング自体は違法ではない
そもそもスクレイピング自体に違法性はありません。なぜなら、ウェブサイトの情報は一般に公開されているものなので、人間が検索して情報収集をする行為とスクレイピングは同等とみなされるためです。
実際に、総務省でも消費者物価指数(CPI)の調査にウェブスクレイピングを活用しています。このように政府の調査でもスクレイピングが活用されていることから、公共の利益に資する研究目的であれば、スクレイピングは有益なツールとして認識されています。
しかし、スクレイピングの使い方によっては違法とみなされる可能性があるため注意が必要です。
- 著作権で保護されたコンテンツを無断で収集し再配布した場合
- 個人情報を含むデータを無断で収集しプライバシーの侵害につながる場合、
- ウェブサイトの利用規約でスクレイピングを禁止しているデータを収集する場合など
特に、多くのウェブサイトでは利用規約内にスクレイピングやデータ取得に関する条項が定められています。したがって、スクレイピングを行う前には対象となるウェブサイトの利用規約を確認し、必要な場合は許可を得ることが大切です。
メルカリでスクレイピングは禁止?
メルカリの利用規約では、スクレイピングを明確に禁止しているわけではありませんが、スクレイピングによって規約違反になりそうな文面は存在します。具体的には、以下のような行為が禁止されています。
- 弊社が提供するインターフェイスとは別の手法を用いてサービスにアクセスすること
- 弊社の事前の書面による許可なく、弊社のサービス外で、商業目的で、弊社が提供するあらゆるサービス、コンテンツ、情報、システム、機能、プログラムなどの全部または一部を利用すること
- 弊社が提供するサービスに繋がっているサーバーやネットワークに対して悪影響を及ぼすこと
- 弊社がサービスを提供する上で関係するあらゆるシステムに対して、不正にアクセスすること
引用:メルカリ|その他、不適切と判断される行為(禁止されている行為)
これらの規約は、メルカリの正常な運営を守り、ユーザーの利益を保護するために設けられています。そのため、スクレイピングを行う際には、これらの規約に違反しないよう注意が必要です。
特に、メルカリのアカウントにログインしている場合、利用規約に同意していると見なされるため、ログイン状態でスクレイピングを行わないようにしましょう。また、未ログインの場合であっても、短期間に大量のデータを収集し、メルカリのサーバーに負荷を掛けた場合は、偽計業務妨害罪などの罪に問われる可能性もあります。
スクレイピングの違法性については、こちらの記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
参考:スクレイピングは違法?Webスクレイピングに関するよくある誤解!
メルカリをスクレイピングする際の注意点
メルカリをスクレイピングする際は、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。以下に紹介するいくつかのポイントを守ることで、法的なリスクを避けつつ、効率的にデータを収集することが可能です。
- 未ログイン状態でのスクレイピングを行う:メルカリにログインすると利用規約に同意したとみなされます。したがって、メルカリをスクレイピングする際は未ログイン状態で行いましょう。
- アクセス頻度と速度に注意する:スクレイピングによってメルカリのサーバーに過度の負荷をかけないように注意が必要です。短時間に大量にアクセスすると、サービスへの攻撃とみなされ、アクセス禁止措置を取られることがあります。人間が手作業で情報を収集する速度を目安に、アクセス頻度を調整しましょう。
- 法律を遵守する:スクレイピングは、著作権法や個人情報保護法など、関連する法律を遵守する必要があります。特に、個人情報を含むデータを扱う場合は、最大限の注意を払い、適切な処理を行うことが求められます。
- メルカリの利用規約を確認する:スクレイピングを行う前には、メルカリの最新の利用規約を確認し、スクレイピングに関する規定が更新されていないかをチェックしましょう。
メルカリのスクレイピングに役立つOctoparseとは
初心者がメルカリを使ってスクレイピングする際はスクレイピングツールの活用がおすすめです。スクレイピングツールにはいくつかの種類が存在しますが、なかでも特におすすめなのが「Octoparse(オクトパス)」です。Octoparseは、プログラミングスキルを持っていない非エンジニアでも簡単にウェブスクレイピングを行えます。
シンプルで見やすい画面上から直感的に操作でき、複雑なウェブサイトからも大量のデータを抽出することが可能です。もちろん、メルカリのデータ収集にも適しており、商品の価格や詳細情報、出品者情報など、必要なデータを効率的に収集することができます。
また、Octoparseではテンプレートが用意されており、テンプレートを呼び起こすことで、対象のURLを貼り付けたり、キーワードを入力したりするだけでデータ抽出が可能です。
https://www.octoparse.jp/template/mercari-keyword-product-listings-scraper
https://www.octoparse.jp/template/mercari-url-based-product-listing-scraper
無料で「メルカリ」から商品データを集める方法
ここからは、WebスクレイピングツールOctoparseを活用し、メルカリの商品データを自動収集する方法を手順に沿って解説します。たった5分で必要な情報を手に入れられるので、ぜひ実際に試してみてください。
- 使用するテンプレート:https://www.octoparse.jp/template/mercari-url-based-product-listing-scraper
- スクレイピングするメルカリ商品のURL:
- https://jp.mercari.com/item/m11941501164
- https://jp.mercari.com/item/m60717044224
ステップ1. スクレイピングを行いたいWebページのURLを取得
まず、メルカリのWebサイトにアクセスします。データを取得したい商品のページを開き、そのURLをコピーします。

出典:メルカリ
ステップ2. Octoparseを起動し、メルカリのテンプレートを選択
Octoparseを立ち上げたら、トップ画面から「テンプレートタスク」を選びます。

メルカリのテンプレートを探すために、検索窓に「メルカリ」と入力します。すると検索結果に、メルカリ関連のテンプレートが表示されるので、その中から「メルカリ URL別商品情報」のテンプレートを選択します。

ステップ3. スクレイピングタスクを開始
選択したテンプレートが開いたら、先程コピーした「メルカリ」のURLを貼り付けます。データを抽出したいページがあれば、同様に貼り付けましょう。すべてのURLの入力が完了したら、「実行」ボタンを押します。

タスクの実行モードは、「ローカル抽出」または「クラウド抽出」から選べます。クラウド抽出はOctoparseの有料プランで提供されていますが、ローカル抽出に比べてスクレイピング速度が向上します。しかし、ローカル抽出でも充分にWebスクレイピングのスピードを体験できますので、ご安心ください。

タスクが開始されると、データの抽出が始まります。画面の数値が動いていれば、スクレイピングは問題なく進行しています。「実行が完了しました」と表示されれば、スクレイピングが完了です。

自動収集したデータは、Excel、CSV、HTML、JSONなど、さまざまな形式にエクスポートできます。「データをエクスポート」をクリックして、好きな形式を選択しましょう。
ここでは、Excelを選択しました。ファイルを開くと、次のようにデータが保存されています。ぜひ気になる商品のURLを入力してみてください。

FAQ(よくある質問)
Q1: メルカリ以外のフリマアプリでも同じ方法でスクレイピングできますか?
A1: 基本的なスクレイピング手法は応用可能です。Octoparseのテンプレートセンターでは、類似のスクレイピングテンプレートを多数確認できます。ただし、各サービスの利用規約やデータ構造に応じて、テンプレートや抽出設定を調整する必要があります。
Q2: スクレイピングで収集したデータはビジネスにどう活用できますか?
A2: 売れ筋商品の価格分析、出品タイミングの最適化、競合在庫の確認、仕入れ判断などに活かせます。販売戦略や仕入れ計画の意思決定をサポートするデータとして有効です。
Q3: アクセス制限やIPブロックを回避する安全な方法はありますか?
A3: アクセス頻度を調整してサーバーへの負荷を避けることが基本です。さらに、Octoparse の proxy 機能を活用すれば、IPを分散してアクセスでき、規約違反やブロックのリスクを低減できます。
Q4: スクレイピングデータを分析に活かすコツは?
A4: 収集データを分類・集計し、価格や出品数の変動を可視化することで、市場トレンドや販売戦略の判断に役立ちます。分析結果を定期的に更新するとより効果的です。
まとめ
今回は、Webスクレイピングの基本的な知識から、Octoparseを使ったメルカリの商品データ収集方法を解説しました。Octoparseを用いれば、プログラミングの知識がない方でも容易にメルカリの商品や出品者のデータを収集可能です。
さらに、Octoparseではスクレイピングタスクのスケジュール設定も行えるので、定期的にデータを更新し、商品のトレンドや価格変動を追跡できます。
Octoparseは、手軽にデータ収集を行いたい方にとって理想的なツールです。今回紹介した内容は無料で試せますので、ぜひ早速使ってみてください。




