株探とは、有望株(銘柄)の発掘・選択をサポートするサイトです。株探には、日本の株式市場に関する詳細な情報が掲載されており、それらを比較することで最も有望な投資先を選ぶことができます。
こうした、株探に掲載されている情報を上手く活用すれば、株式情報の比較検討や効率的な情報収集に役立ちます。そこで役立つのがWebスクレイピングです。今回は、プログラミング経験を持たない方でも簡単に株探の株式情報をスクレイピングする方法を解説します。
株式情報の自動収集に役立つWebスクレイピングとは
Webスクレイピングとは、Webサイトから情報を自動的に収集するための技術のことを指します。インターネット上の情報の海から、必要なデータを効率的に抜き出すための手段として、多くの業界で利用されています。この技術の背後には、「サイトクローラー」という特定の情報を探索・収集するためのプログラムが働いています。
インターネットは情報の宝庫で、毎時膨大な量のデータが生み出されています。これらの情報の中から、具体的な株式情報や投資データを迅速に収集するためにWebスクレイピングが活用されています。
特に、金融業界や投資業界での競争が激しい現代、迅速かつ正確な情報収集はビジネスの成功の鍵となっています。Webスクレイピングは、そのような状況下での情報収集の強力なツールとして位置づけられています。Webスクレイピングの詳しい仕組みや活用事例についての深い知識を求める方は、以下の記事を参照してみてください。
参考:Webスクレイピングとは?基本や仕組み、活用事例まで解説
株探の株式情報を自動収集(スクレイピング)するメリット
株探は、日本国内の豊富な株式情報を網羅している投資情報ポータルサイトとして、多くの投資家から信頼されています。この情報をスクレイピングで収集することで、様々な用途で活用が可能となります。
具体的なメリットとしては、以下のような点が考えられます。
- 株価指数をリアルタイムに把握できる
- 新規に上場した企業のリサーチが可能
- 人気急上昇中の銘柄や業界を早期にキャッチできる
これらの情報を大量に収集し、ビッグデータとして分析することで、投資戦略の策定、適切な銘柄選択、さらなる投資チャンスを見つけ出すなど、多岐にわたる活用が期待できます。
しかし、これらの情報を一つ一つ手作業で収集するのは非常に労力がかかります。また、株価や市場情報はタイムリーに変動するため、迅速な更新が求められます。Webスクレイピングを活用することで、株探の株式情報を自動的に収集し、常に最新の情報を手に入れることができます。
株探の株式情報の自動収集には「Octoparse」がオススメ
Webスクレイピングは、ビジネスにおいて有効な手段となる一方、プログラミングの知識が必要とされるため敷居が高いと感じる方も少なくないでしょう。そこで役立つのが「Webスクレイピングツール」です。このツールはプログラミング技術が一切不要で、直感的なマウス操作だけでスクレイピングを実行することが可能です。
数あるWebスクレイピングツールの中で、特に支持を集めているのが「Octoparse(オクトパス)」です。Octoparseは、誰でも簡単にWebスクレイピングを行うことができるよう設計されています。特に、ノーコード(コードを書くことなく操作する)機能を搭載しているため、ITに詳しくない方でも手軽に使用できます。
Octoparseを使って「株探」から株式情報を集める方法
ここからは、WebスクレイピングツールOctoparseを活用し、株探から株価上昇率ランキングの最新情報を自動収集する方法を具体的なステップで解説します。
ステップ1. スクレイピングを行いたいWebページのURLを取得
まず、株探のWebサイトにアクセスします。次に、「株価注意報」>「本日の株価上昇率ランキング」のページを開きます。
該当ページが開いたら、そのURLをコピーしましょう。
ステップ2. Octoparseを起動し、株探のURLをペーストする
続いて、Octoparseを立ち上げたら、トップ画面にある検索ボックスに、先程コピーしたURLを貼り付けます。貼り付けが完了したら、「スタート」をクリックしましょう。
画面が切り替わったら、「操作提案」のボックスから「ウェブページのデータを自動検出」をクリックしましょう。これにより、プログラムが取得すべきデータ項目を自動で抽出してくれます。
数秒ほど待つと検出が完了し、抽出すべきデータの候補が緑色になり、該当の情報がデータフィールド内に表示されます。もし、欲しいデータが表示されない場合は、操作提案から「検索結果を切り替える」をクリックしましょう。
データフィールドを確認し、問題がなければ、操作提案のボックスから「ワークフローを生成」をクリックしましょう。
ワークフローが生成されましたが、これだけでは表示されているページのデータしか抽出されません。ページネーションを設定し、2ページ目以降も自動で抽出されるように設定します。
ページネーションを設定するには、ページネーションのタイプを選択します。株探の場合は、「次へ」のタイプになりますので、操作提案から選択しましょう。
続いて、ボタンのXPathを指定する必要があるため、株探の「次へ」のボタンをクリックします。自動的にXPathに反映されますので、確認し「保存」をクリックします。
これでページネーションが設定され、ワークフローが完成しました。
ステップ3. スクレイピングタスクを開始
ワークフローに問題がなければ、「実行」ボタンをクリックします。
タスクの実行モードは、「ローカル抽出」または「クラウド抽出」から選べます。クラウド抽出を選択すると、スクレイピング速度が向上しますが、Octoparseの有料プランが必要になる場合があります。ローカル抽出を選択しても、基本的なスクレイピングニーズには十分対応できます。
タスクが開始されると、指定したページからデータの抽出が始まります。進行状況は画面上で確認できます。スクレイピングが完了するまで待ちます。
スクレイピングが完了すると、「実行が完了しました!」のメッセージが表示されます。「データをエクスポート」をクリックすると、抽出したデータを保存することができます。エクスポート形式はExcel、CSV、HTML、JSONから選べます。
この方法を用いることで、株探から株価上昇率ランキングの最新情報を効率的に収集することが可能になります。同様に株探のデータベースを活用することで、株価情報なども収集できます。
スクレイピングを行う際の注意点
Webスクレイピングを行う際は、対象となるWebサイトの利用規約や法的制約に注意してください。特に、株探のような金融情報サイトでは、頻繁なスクレイピング行為を禁止していることがあります。
無許可での大量のアクセスは、サイトのサーバーに負荷をかける場合がありますので、適切な間隔を設けてスクレイピングを行うことを推奨します。
まとめ
今回は、Webスクレイピングの基本的な知識から、Octoparseを使った株探のスクレイピング方法まで解説しました。Octoparseを用いれば、プログラミングの知識がない方でも容易に株式情報を収集可能です。
さらに、Octoparseではスクレイピングタスクのスケジュール設定も行えるので、定期的にデータを更新することで株価の変動や最新トレンドをチェックできます。
Octoparseは、手軽にデータ収集を行いたい方にとって理想的なツールです。今回紹介した内容は無料で試せますので、ぜひ早速使ってみてください。