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PythonでWebスクレイピングする入門ガイド【サンプルコードあり】

約6分で読めます

「Webスクレイピングを使って、大量の情報をまとめて取得したい!でも、プログラミングをするのは難しい。」と思ったことはありませんか?Webスクレイピングと一口にいっても、その実現方法は様々です。プログラミングを書くのかそれとも他の方法を探すのか、どのプログラミング言語で書くのかなど、検討すべきポイントはいくつも挙げられます。今回は、その中でも比較的一般的かつプログラミング初心者にも理解しやすい言語であるPythonを用いた実装方法と、プログラミングが苦手な場合にPythonの知識がなくてもスクレイピングを実装する方法をあわせて紹介します。

Pythonとは?

Pythonは、初心者からプロの開発者まで幅広く使われているプログラミング言語です。構文がシンプルなのが特徴で、読みやすく書きやすい言語といわれています。豊富なライブラリとフレームワークにより、効率的に実装を進めることができるのも強みで、Webスクレイピングについても例外ではなく、複数のライブラリが提供されています。

Webスクレイピングとは?

Webスクレイピングは、Webサイトから情報を自動的に収集する技術です。特定のWebページにアクセスし、必要なデータを抽出、保存するプロセスを自動化することができます。

PythonのWebスクレイピングで何ができるの?

Pythonを使用したWebスクレイピングを使うと、インターネット上の様々なデータを収集・解析することができます。ここでは、Pythonを用いたスクレイピングの具体的な用途をいくつか紹介します。

1.株価情報を取得できる

金融市場におけるリアルタイムな株価情報の収集は、投資家にとって非常に重要です。必要な株価情報を選定して定期的に自動で取得し、市場の動向を把握することができます。

2.ニュース情報を取得できる

最新のニュース記事やトレンド情報を自動で収集することができます。様々なニュースサイトから関連する記事を抽出し、情報の集約や分析に活用することができます。

3.Googleの検索結果を取得できる

特定のキーワードに対するGoogle検索結果を自動で収集することも可能です。これにより、市場調査やSEO対策に役立つデータを手に入れることができます。

4.ECサイトから商品データを取得できる

ECサイトから商品の価格、評価、在庫状況などの情報を収集することができます。これにより、競合他社の価格戦略を分析したり、市場の需要を予測したりすることが可能です。

5.SNSサイト上の情報を取得できる

SNSサイトからのデータをまとめて収集することも可能です。集めたデータを分析し、マーケティングや市場の動向チェックなどに利用できます。

Webスクレイピングの流れ・手順は?


Webスクレイピングは、取得したいデータを定義してからPythonに実装するのが基本的な流れです。ここでは一般的な手順を紹介します。

  1. 目的の定義: まず、何を目的としてデータを収集するのかを明確にします。例えば、特定の商品の価格情報、特定のトピックに関するニュース記事など、収集したいデータの種類を決定します。
  2. 対象サイトの選定: 収集したいデータが存在するWebサイトを選定します。サイトの構造を理解し、必要な情報がどこにあるかを確認します。
  3. データの取得: Pythonを使ってWebページにアクセスし、HTMLデータを取得します。ここからの手順では、あらかじめWebスクレイピング用に用意されているライブラリが使われることが一般的です。
  4. データの抽出: 取得したHTMLから必要なデータを抽出します。HTMLタグに基づいて、必要な情報をフィルタリングし、抽出します。
  5. データの整形: 抽出したデータは、多くの場合、加工や整形が必要です。不要なタグを取り除いたり、データを特定のフォーマットに変換したりします。
  6. データの保存: 最後に、抽出・整形したデータをファイル(CSV、JSONなど)に保存します。または、データベースに保存して後で利用することもあります。

PythonでWebスクレイピングするのによく利用されるライブラリ

PythonでWebスクレイピングを行う際には、Webスクレイピング用のライブラリが利用されます。今回はいくつもある中から、より一般的に使われているライブラリを5つ紹介します。

ライブラリとは?

ライブラリとは、特定の機能を提供するためのコードの集まりです。Webスクレイピングにおけるライブラリは、HTMLの取得、解析、データの抽出などを簡単に実装できるように設計されています。

以下は、今回紹介する5つのライブラリの比較表です。比較表に続いて、書くライブラリの特徴を簡単に紹介します。

1. BeautifulSoup

BeautifulSoupは、HTMLとXMLの解析に特化したライブラリです。初心者にも理解しやすい構文で実装でき、複雑なWebページからデータを抽出する作業を大幅に簡素化します。主に、ダウンロードしたHTMLのパースや、特定のタグの内容を取得するのに利用されます。

2. Requests

Requestsライブラリは、PythonでHTTPリクエストを簡単に扱うためのツールです。このライブラリを使用すると、Webサーバーに対してGETやPOSTなどのリクエストを送信し、レスポンスを受け取ることができます。主にWebページの内容を取得する際に頻繁に使用されます。

3. Scrapy

Scrapyは、より高度なWebスクレイピングとクローリングに特化したフレームワークです。大規模なスクレイピングプロジェクトに適しており、データの取得、処理、保存までの一連の流れを効率的に管理できます。非同期処理により高速に動作し、複数のWebページからデータを同時に取得することが可能です。複雑なスクレイピングも実装できる反面、初心者には使いこなすことは難しいのが特徴です。

4. Selenium

Seleniumは、Webブラウザ操作の自動化に使用されるツールです。特に、JavaScriptで動的に生成されるコンテンツを含むWebサイトをスクレイピングする場合に活用されます。ブラウザを自動操作し、ユーザーのアクションを模倣してページの内容を取得ることができます。

5. PyQuery

PyQueryは、jQueryのような文法でHTMLを操作できるライブラリです。直感的で使いやすいインターフェースを提供し、DOM要素の選択や操作を簡単に行うことができます。このライブラリは、WebページのDOM構造を扱う際に特に便利です。

RequestsでHTMLを取得する方法

ここからは、それぞれのライブラリを利用して実際にコンテンツを取得する方法をサンプルコードとともに紹介します。今回は、サンプル用のサイトとしてhttps://example.com/からコンテンツを取得してみます。

まず、Requestsを利用してHTMLを取得する方法です。HTMLを取得するのみであれば、以下のサンプルコードのようにrequests.get()にコンテンツを取得したいサイトのURLを渡します。

import requests

url = "https://www.example.com"  
response = requests.get(url)
html_content = response.text

print(html_content)

今回の例では、取得したHTMLをそのまま表示しています。

BeautifulSoupでスクレイピングする方法

次に、BeautifulSoupの利用方法です。BeautifulSoupはデータの解析が主な機能なので、Requestsライブラリを使って取得したHTMLを分解して必要な要素だけ取り出すときに利用されます。以下のサンプルコードでは、指定したサイトのタイトルのみを表示しています。

import requests
from bs4 import BeautifulSoup

url = "https://www.example.com"
response = requests.get(url)
html_content = response.text

soup = BeautifulSoup(html_content, 'html.parser')
title = soup.find('title').get_text()
print(title)

Scrapyでスクレイピングする方法

Scrapyでのスクレイピングは、スパイダーと呼ばれる特別なクラスを作成します。このスパイダーで、スクレイプをしたいサイトを指定したのちに必要な要素を取り出します。指定したサイトからタイトルを抽出する場合のサンプルコードは以下のとおりです。

import scrapy

class MySpider(scrapy.Spider):
    name = 'example_spider'
    start_urls = ['https://www.example.com']

    def parse(self, response):
        title = response.css('title::text').get()
        print(title)

Seleniumでスクレイピングする方法

Seleniumでのスクレイピンを行う場合は、プログラムを実行する端末でブラザを立ち上げておく必要があります。あらかじめ目的のサイトにアクセスしておくとよりスムーズに実行できるでしょう。以下はexample.comのタイトルを取得する場合のサンプルコードです。今回は「title」というタグの名前を指定していますが、クラス名やID名など複数の方法でエレメントを指定することができます。

from selenium import webdriver

url = "https://www.example.com"
driver = webdriver.Chrome()
driver.get(url)

title = driver.find_element_by_tag_name('title').get_attribute('textContent')
print(title)
driver.quit()

PyQueryでスクレイピングする方法

最後に、pyQueryを利用したスクレイピングのサンプルです。pyQueryはライブラリ単体でサイトへのアクセス、HTML取得と分析を実施することができます。以下のサンプルコードではexample.comサイトのタイトルを取得して表示しています。

from pyquery import PyQuery as pq

url = "https://www.example.com"
d = pq(url=url)
title = d('title').text()
print(title)

Python知識なしでWebスクレイピングする方法【簡単!】

ここまではPythonを使ってスクレイピングする方法を紹介してきました。しかし、技術の進歩とともに様々なサービスが提供されている現在においては、Pythonの知識がなくてもWebスクレイピングを行うことが可能です。ここでは、初心者や非技術者にであってもスクレイピングを実装することができるツール「Octoparse」を紹介します。

Octoparse Webスクレイピングツールを利用する

Octoparseは、プログラミング知識がなくても使えるWebスクレイピングツールです。その直感的なインターフェースにより、誰でも簡単にデータ取得と抽出を行うことができます。Octoparseの自動検出機能により、指定したWebページを解析し、必要なデータを高速に識別してから抽出することができます。

操作手順:

1.Octoparseを開き、新規タスクを作成します。

2.収集したいWebページのURLを入力します。

3.自動検出機能を使って、Web上のデータを自動的に検出します。

4.抽出されたデータを確認し、必要に応じて調整します。

5.最後に、タスクをローカルあるいはクラウドで実行します。

6.抽出したデータをCSV、Excel、または他のフォーマットでエクスポートします。

まとめ

Webスクレイピングは、必要な情報収集を高速で実施できる優れた機能ですが、Pythonなどのプログラミング言語の知識がなければ難しいと感じることもあります。しかし、Octoparseのようなコーディング不要なスクレイピングツールを使用することで、誰でも簡単に高品質なデータを収集することが可能になります。プログラミング知識がないけれど、Webスクレイピングを試してみたい、実装してみたい場合は、Octoparseのようなツールを利用して、効率的なWebスクレイピングを手軽に実現してみてはいかがでしょうか。

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